金沢に行くなら『新竪町商店街』がオススメだということ

 

もともとの出会いはたまたまで、

そのころは旅行のキュレーションサイトがたくさんあったから、インターネット小僧の僕も、いつもはそれを頼りに現地で旅行プランを立てていたんだけど、

その時は帰りの夜行バスの都合で一日しか滞在できないことから、たくさんググって『マイベスト観光プラン』みたいなのを作る時間がなく、るるぶトラベルか町案内のフリーペーパーが欲しいなあと地元の古本屋を探して訪れたのがきっかけだった。

(ちなみに経験則だが、古書の旅行本は以前の持ち主が残した跡を見ればとりあえず行くべきだいたいの場所を知ることができるので、手に入れるとすごく楽なのだ。)

 

それで、何に出会ったのかというと『新竪町商店街』という小さな懐かしい感じの商店街なのだけれど、このブログではそれについて紹介しようと思っていて、

ググって行ったオヨヨ書林という古本屋さんがその町にあって、結局ガイドブックもフリーペーパーも見つからなかったが、

周りの、青山の骨董通りのような高円寺と阿佐ヶ谷の間のような、落ち着いているけど何かありそうな雰囲気を好きになって、一日の大半をそことそこの周りで過ごしたから、レビット博士が言っていた『ドリルを買う人が欲しいのは「穴」である』は、まさにその通りだと思ったし、結果的には大満足だった。

 

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『新竪町商店街』は片町という繁華街のはずれにある。

片町がどこかというと、金沢城から南東に20分ほど歩いたところにあるのだが、それはまあ金沢に行けばだいたいそこに行くことになるので、心配しなくても大丈夫だろう。

 

石川出身の友達によると東京でいう原宿のようなファッションストリートらしい『竪町商店街』を奥に進み、大きな道路を一本渡るとそこからが『新竪町商店街』だ。

『新』と付くわりにはこちらの方があきらかにさびしくて、なんだかおかしな気持ちになる。

 

商店街には古本屋のほかに、加賀野菜など全国の珍しい野菜を扱う八百屋やおしゃれな雑貨屋があり、

その中でもいちばんにオススメしたい『GARYO』という古着屋は、ニューヨークで買い付けしたというド渋な服が売られていて、僕はバックパックだったから荷物は増やせないと、じっくり選んでブルックスブラザーズのチノパンを買った。

 

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裾上げをしてもらっているときにこの町に行きついた経緯を話していたら、女性の店主が『そらあるき』というZINEを一冊くれて、

近くの『フェルメール』というアンティークショップに、読むガイドブックと称して金沢のガイドブックを作っているおじさんがいるから、せっかくだったら話を聞きに行ってみたらと教えてくれたので、こちらも紹介してもらった洋食屋でハントンライスを食べてから足を運んでみた。

 

ヨーロッパで仕入れをしているのだろうか、個性的なアンティークがずらりと並ぶお店に入ると『そらあるき』の編集長でもあるオーナーの塩井さんに声をかけられた。海外を周っていたときの話や奥深い能登半島の話をしてくれたあとに、店にある分だけのバックナンバーを譲ってくれた。

 

東京に帰るバスでパラパラとめくっていると、読むガイドブックというだけあり文字がびっしりと並んでいて、普通の旅行情報誌にある広さとか網羅性とはまた違う、語ることでしか案内できないだろう金沢の魅力をたくさん知ることができた。

たとえば、町の看板特集や香林坊ビッグイシューを売っている人が書くコラムなど、ただ21世紀美術館兼六園に行くだけでは楽しみ尽くせないような魅力を感じた。

 

ああ、就活がおわったら、これを持ってもう一度金沢に行きたいなあ。